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2013年03月28日

映画「千年の愉楽」

熊野出身の作家・中上健次氏原作の映画「千年の愉楽」(若松孝二監督作品)が全国で公開中です。
http://www.wakamatsukoji.org/sennennoyuraku/
私は先月中上氏の郷里・新宮での先行上映会を拝見。俳優さん達の舞台挨拶もあり会場は賑わい、パンフレット販売所は行列ができ、会場の新宮市民会館はほぼ満席でした。
出演陣それぞれの個性が光っていたと思うけど、いやはや、寺島しのぶさんの演じるオリュウノオバが良かった。科白のない場面でも、思いが伝わってきます。



夫の礼如(毛坊主)との会話で
「読み書き出来んモンはの、覚えなんだら無かったことになってしまう。」
と、もの覚えの良いオリュウノオバは言います。しかし人の中に流れる血は、忘れようとしても無かった事にはなってくれません。中本の男達は、血の宿命に抗えず凄惨な運命を辿ってゆきます。見守り続ける路地の産婆・オリュウノオバの存在感…。

映画のロケ地は東紀州の熊野・三重県尾鷲市須賀利(すがり)。海の風景は原作の路地にはないようだけど、映画「千年の愉楽」にはなくてはならない風景になっていると思います。

所々に物語の生と死の象徴のように映る熊野の磐座「花窟(はなのいわや)」の姿も良かった。中でも靄の立ち込める花窟というのは初めて観たけど、パンフレットを見ると山々に濃い霧のかかる日に急遽監督がスモークの準備をして撮りに行ったようです。美しい。

そして主題歌。あれ、この唄声は・・・と思ったら、民謡好きな人に薦められた奄美の中村瑞希さん(中村瑞希&ハシケン)でした。
「バンバイ」(中村瑞希&ハシケン)
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作品世界を表し、オリュウノオバと路地の男達の生き死にを感じさせる歌詞と曲。今の映画やドラマは「この作品に、この歌でなければ。」という歌が少ないように思いますが、この映画はこの歌であってこそ生きたと思います。

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posted by そま@み熊野ねっと at 14:12 | 日記
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